オレンジ色の校舎
「まぁ、それでも相手に自分の気持ちを伝える勇気があったから、今の浅井達や俺達がいるってことだよなっ!」
たっちーにしては哲学的な言葉。麻衣といるうちに、内側から成長るのかも。
「浅井も朱希といつまでも続くといいな!」
「たっちーは麻衣にフラれなければいいね」
「……浅井ー」
たっちーをからかうのは面白い。でも、麻衣の彼氏だからちょっとはやめなき…
ガラッ
教室のドアが開いた。同時にドアへ目を向けると、麻衣が立っていた。
「麻衣おかえりっ」
「麻衣待ってたぞーっ!」
「待ってたわりには賑やかな話し声がしたけど?」
んんん?これってヤキモチ?やだなぁ、麻衣ってばそんなに妬かなくて…
「たっちー、あたしが出した課題はちゃんと終わったわけ?」
前言撤回。麻衣は妬いていたわけではなく…怒っていた。
「あ…は、は…いいえ」
「どっち?」