僕らの時間〈4〉
実際、俺も自分で言うてて胸が痛かった。

同性である五十嵐が好きで付き合ってるんやから。
いつ捨てられるかわからん不安が付きまといながら日々を過ごしてる。

「失礼します」

「あ、うん。
怪我、気ぃつけてな」

反対に若いから言えるんやろうな…、あーゆぅこと。

こんな、おっさんが言うたら、やり直しがきかんもん。

粉々になるだけや。







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