ｔｉｍｅ-ｉｓ-ｍｏｎｅｙ.

ＴＨＩＲＴＥＥＮ

｢小夜...。｣



名前を呼ばれる度に幸せな気分になれるなんて。
そんなのきぃでしか有り得ない。
きぃがずっと隣にいてくるるなら、どんな女の子より幸せになれるって、そう思う。



｢きぃ。あのね。｣



だから、今度は私の番。




｢きぃに会えないって言われる前から、私は不安だった。
きぃと会える時間が減っていってて、次がわからなくても、きぃが優しくて私がきぃを好きなコトは変わらないのに。
不安になるようなこと、
無いはずなのに、きぃが
温かければ温かいほど、
いつか失ってしまう気がして、本当はずっと怖かった。｣



｢そんな時、
この子が家に来て。
私に向き合う力を、与えてくれた。｣



｢...。｣



｢そして、会えないって言われて、やっと確信した。｣



｢....何を??｣




｢私には、
きぃしかいないんだって。
全身できぃを求めるから、
こんなに苦しいんだって。
だから、怖いんだって...気付いた。｣



｢怖さも辛さもソルトが
一緒にいてくれたから、
不思議に浄化されたけど、
でも。｣



｢でも??｣



｢きぃが好きなことは
変わらないままなの。



好き。好きです。
私だって、離してなんか、あげられないの。｣



やっと....
言えた......。


ソルトがよく頑張ったと
私の髪を体いっぱい動かすようにして撫でた。