ある17歳における不明瞭な愛についての考察
二人とも何も言わないまま、優しい闇が辺りを包むのを見ていた。
紫が、紺色へ。
空の色が刻々と変わるのを、こんなにもじっくりと感じたのははじめて。
窓枠から、夕日が完全に外れた頃になってやっと、有斗があたしを見た。
あたしの時計が有斗に進められたみたい……なんて、ガラにもなく詩的なことを思ったことは有斗には教えてあげない。
「すっげーな、今の!」
有斗の目もとをきゅうっと閉じた笑顔があたしを照らす。こどもみたいに喜ぶ仕草がすごく可愛くて、あたしも思わず目を細めた。