暴れる羽
そいつの名前だけは知っていた。
顔が良くて、だけど女遊びが激しいって。
そんなやつどこにでもいんだろ。
そう思っていた。
だから興味もなかったし、会いたいとかそんな気持ちはなかった。
なのに、これがまたあっちまうんだよなぁ。
公園で。
「メロン」
学校の帰り道、いつも通る公園の前をいつも通り通り過ぎようとしたら、変な掛け声が聞こえてきた。
――メロン?
気になって声がしたほうを見れば、きれいな顔をした男と、少し……いや、かなり汚い犬。
多分捨て犬だろうな。
それと戯れている少年の姿。