alternativeⅡ
世界を導け
まだ夜も明けきらない時間。

喀什のAOKの巣穴周辺では、見張り役と思われるAOK達が徘徊している。

牙城である巣穴を警護するように、時折立ち止まって気配を窺うような仕草を見せながら歩き回るAOK。

…その中の一匹が、ふと何かに気づいたように虚空を仰いだ。

星が瞬く。

一つ、二つ。

既に街は崩壊し、人の住む気配などとうの昔になくなってしまった喀什。

地上に明かりはなく、天空の星々の光がはっきりと見て取れる。

だが…そのAOKが見とめた星の光は、あまりにも強く、あまりにも数が多すぎた。

三つ、四つ、五つ、六つ。

次々と瞬き始める閃光。

それはやがて数え切れないほどの無数と化し、流星の如く夜の暗闇を切り裂いて。

「!!!!」

AOKの巣穴周辺に次々と着弾!

真紅の炎と轟音を伴う大爆発を以って、白い怪物達を四散させた!

< 161 / 261 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop