トランキライザー
幻月

雪になれたら、と 切に願った



ほんの一瞬

瞬き一つの間でいい

あなたが気づくことのないように

その肩に そっと舞い降りて

その香りに そっと包まれて

その温もりを そっと感じられたなら



涙ひとひら残さずに

跡形もなく

そっと 消えていけるのに
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