Voice






ざわざわした声は、

突然、ピタリとやみ、

廊下の人影が、さっと消えて、


不自然に静かになった…。









そして。







誰かが、ひょいと、顔を出した。







私は、その顔を見て、


思わず息を飲んだ。











それは、他でも誰でもない。





ウワサをすれば、なんとやら…。







”今、一番会いたくなかった奴”


…かもしれない。








それは、

あの、


『瀬川 梓』


本人だった。


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