Voice
本当によかった。
遠夜が
居てくれたら、
梓と
二人きりになる機会も、
少なくて済みそう。
…だって、
あんなことが
あった後だし。
私が、いくら
”頑張って、
仕事するんだ!”
って
割り切っても、
さすがに…。
あぁーー!!
駄目だ~。
思い出すだけで…。
「あれ?
美紀、顔が赤いよ。
どうかした?
具合悪いの?」
遠夜が、
顔を
覗き込んできた。
ぎゃあー。
私は、
「なんでもない!!」
と、顔を横に振った。
変な事、
思い出してる場合じゃない。
「とにかく、
練習あるのみ!
先生!
もう一回、お願いします!」
そうよ!
変なこと
考えてる暇があったら、
練習、練習!!
頑張るぞー。
おーーー!!