Voice

「…美紀。」




ドキッ。




突然、

耳元で声がして、

驚いて振り向くと、



すぐ

隣りには、

ベルがいた。






「もしかして、緊張してる?」








仮面の下から、

遠夜の優しい目が見える。







少し

ううん。





すごく…安心する。









「うん…。」







素直に頷けた。







「…不安?」







ベルは

首を傾げて、

そう言った。







「…ちょっとだけ?」






私が

そう答えると



ベルは、


「手を出して。」


と両手を広げた。






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