Voice
イライラ…。
しーん…。
「高丘さん。」
「何?」
…。
「車、
全っ然、
動かないじゃないですか~!!」
静けさと、
焦りで我慢出来なくなって、
車内で叫んでしまった。
「…こりゃあ、
まだかかりそうですよ?
間に合いますかね?
…ヒィッ!!」
この
無責任な事を言う運転手を、睨んだ。
…いや、
この運転手だって、
さっきから、
あらゆる道を使って、
どうにか
たどり着こうと
頑張っているのは、
見ていればわかる。
この人は、悪くない。
むしろ、
こんなに
仕事前に事件を起こしている
プロダクションや社長
…それか、
私自信が
呪われているとしか思えない。
「と、とにかく、
社長に連絡してみるわね…。」
高丘さんは、
いそいそと、電話をかけ始めた。
「間に合うかな…?」
不安で、
ぽつりそう言うと、
隣りでレイミさんと遠夜が
肩を叩いてくれた。