ふたりだけの特別な絆
「で、でも…色々とやらなくちゃいけないことがありますし…」
「“色々”って何?」
「制服に着替えたり、朝ご飯を食べたり、えっと…それから……」
次々と列挙しようとしていると、フッという吹き出すような笑い声が聞こえてきた。
「それ、いつもの朝と同じだろ?」
うっ…確かに。
悠哉さんから見事に突っ込まれてしまった私は、口を尖らせた。
「相変わらず面白い奴。」
「全然面白くなんかありませんっ!」
笑いを堪えている悠哉さんに、めいいっぱい頬を膨らませると、突然…ポンポンと頭を撫でられた。
「ったく…こんなに俺の心をくすぐる、特別な存在になるなんて…最初は思ってなかったんだけどな。」
「へ…?」
「いや、こっちの話。ちょっとした独り言みたいなものだから。」
「??」
悠哉さんを見上げながら、ぎこちなく首を傾げた。