ふたりだけの特別な絆

「じゃあね〜陽菜!」


「うん、また明日ね…。」


上機嫌で手を振りながら歩いていく明衣に、力なく手を振り返した。


こ、こんなはずじゃなかったんだけどな…。


遊びに来てくれるとばかり思って、如月さんのことを話したのに…


まさかの逆効果。


こんなことになるなら、あえて内緒にしておくべきだったかも…。


後悔しながら、トボトボと家のドアの前まで歩いてきた。


あ……。


ふと、ガレージに視線を向けると、そこには車が停まっていた。


朝は、バタバタと家を出たから気付かなかったけど…、あれ、きっと如月さんの車だ…。




ん…?


如月さん、車で通勤するようなこと言ってたよね?


その車がガレージにあるっていうことは…


まさか、もう家に帰って来てるの…!?



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