リフレイン
そして戸田さんはあたしの手と自分の手を絡め、恋人繋ぎにした。
「行こっか」
戸田さんはニコッと微笑むとあたしの手を引き、歩き出した。
「――わぁ〜!!見て見て、戸田さん!!お魚、めっちゃ泳いでる〜!!」
あたしは、はしゃぎながら隣にいる戸田さんを見た。
「ははっ。水樹はしゃぎすぎ(笑)」
戸田さんはクスクスと笑いながらあたしを見た。
「だって綺麗なんだもーんっ!!」
あたしは頬を膨らませた。
「確かに綺麗だな。水樹のほうが綺麗だけど」
「サラッとそういうこと言わないでよっ」
あたしは突然の言葉に赤くなった顔を隠すように伏せた。
「ん?何?赤くなってんの?」
戸田さんはいたずらにあたしの頬をつつく。
「そ、そんなことないからっ」
あたしは上手くそれを交わすと、戸田さんの前を歩いた。
「ふっ、やっぱ可愛いわ、水樹は」
戸田さんはそんなあたしの手を繋ぎ直すと、再び歩き出した。