子うさぎのお世話
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―…



「「お疲れさま~~ッ!!」」


雪兎達4人は放課後、缶ジュースを片手にささやかな打ち上げをしていた。


「疲れたけど楽しかった~~っ!」


棗は充実感いっぱいの表情でジュースを口にした。


忙しく走り回っていた委員長だったのだからそれもひとしおなのだろう。


「アニマルバトラーカフェだって大成功だぞっ!俺なんかいくらメアドを聞かれたことか……」


「………」


「…なんで軽蔑の眼差しなんだよぅーっ!ナツ~!」


棗はすがりつこうとする秋良を冷たくシッシとあしらい


「黙りなっ!たらし…!」


冷たい一言…。


「教えてねーってばぁ~~ッ!!」


そのセリフに棗は驚いた顔をした。


「あんたが…?なんでよ…??」


据え膳は残さず食うが信条の秋良をよく知っている棗は更に怪訝な顔になる。


「………だって…ナツそういうのやだろ…」

「はぁ…ッ!?あたし…ッ!?なんでよ…!?」


日頃の行いのせいなのか…秋良の微妙な気持ちは棗になかなか届かない……。


「だからぁ…その…」


珍しく顔を赤らめて、ゴニョゴニョと言う秋良を見た雪兎と時春は…

「………」
「………」

これはもしや…と顔を見合わせて、ソッとその場を後にした。




後ろでは…「だからハッキリいいなさいよ…ッ!!」と痺れをきらせ怒鳴る棗の声がこだましていた。

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