子うさぎのお世話

ハルの思い

時春は泣きじゃくる雪兎を力いっぱい抱きしめた。


「ハル…っ、い、いなきゃ…こわい……!」


しゃくりあげながら、細い肩を震わせて……。


雪兎は必死に時春にしがみついていた。


「………っ!!」


時春はギュッと雪兎を抱きしめる腕に力を込める。



「……ごめんな。俺も……うさがいないと駄目だ……!!」



雪兎の側を離れていたほんの少しの間……


押し潰されそうなほどに胸が痛かった。



そんな自分に力をくれたのは秋良だった。



雪兎を抱き潰すのが怖くて昨日は一人暮らしをしてる秋良のところにいた。



『……自分の独りよがりな考えに囚われんな…!!うさたんの望みも…おまえの望みも…一緒だろうが!?』


秋良は離れてるおまえらなんて見たくないと言った。


『うさたんは弱くねぇぞ!――でも!それはおまえがいるからだ!!』


『………っ!!』



目ぇ覚ませ!とガツンと一発殴られた。







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