子うさぎのお世話




「あ!ごめんね!あたしったら興奮しちゃって…。」



雪兎が返事を待っているのに気がついて、彼女は照れたように頬をかいた。



「あたしは棗(ナツメ)。五十嵐 棗(イガラシナツメ)よ。よろしくね!うさぎちゃん。」



にっこり笑った顔はさらに美人だった。



雪兎は嬉しくて、何度もコクコクと頷いた。



「な…なつめちゃん…。」



小さく、つぶやいてみる。



「なぁに?うさぎちゃん。」



「……っ!!」



雪兎は嬉しさに制服のスカートをぎゅっと掴んで、ぷるぷる震えた。



だって、すごい…!



お友達ができちゃった…!!



それは雪兎にとって、感動するくらいにすごいことだった。






< 41 / 197 >

この作品をシェア

pagetop