月と太陽

「あ、今メールしようと思ったんだけど柔軟剤さ、…え?いま?猪狩のマンションの前だよ?
は?落ち着いて、何?

…え!?」

━コツコツ

運転席側の窓からノックの音。
二人は反射的に左を向く。

「あら?」

琴音は運転席側の窓を開けた。
窓が開ききって琴音が口を開いた瞬間、美月に声が西麻布に響いた。

「だめっ!!!」

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