春風が通りぬけるとき。

今日この日、あたしは貴方に。



それから今日は一日中、ずっと上の空だった。

授業中、ソワソワするというのは流石になかったが、ボーッと黒板を眺めていた。

休み時間には萌と話していたが、殆どが何を話したのか覚えていない。

適当に相づちを打っていたら、やはりというか怒られてしまった。

しまいには可笑しいと心配までされてしまう始末。

流石に慌てて大丈夫だと言い張ったが。


そしてついに、放課後。

とうとうこの時間がやってきた。



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