希望の唄~運命とぶつかった純愛の物語~
「え?なっ、何だよ?」
「・・・気になる?」
「あっ、ああ」
「そんなに気になる?」
「気になるっつーの!!」
「じゃー教えないっ」
「紗恵っ!!」
あたしはエヘヘと笑う。
「・・・笑った」
「え?」
先生はあたしの頬に長い指を当てる。
「笑えんじゃんか」
「・・・」
時が止まったかと思った。
胸がうるさくてうるさくて。
小鳥のさえずりがやけに大きく聞こえる。
先生は多分あたしより笑ってる。
けど、直視できない。
もう、気付いた。
―――――好きだ
(あたし・・・先生が好きだ)
頬は赤く染まった。