勿 忘 草 ー記憶喪失の恋ー【上】


「というわけで、一時間目は自習になります。くれぐれも桜小路さんを困らせないように。」


「「「「「「「はーい!」」」」」」」


佐藤先生が出て行くと、生徒が机の周りに集まった。


「ねぇねぇ、ニューヨーク何年いたのー?」


「英語できるのー?」


「てゆーか、桜小路ってSakuraってブランドショップ経営してるよねー♪」


「あたしあそこのバッグ超好きー!」


「なんで日本に来たのー?」


「もう、皆!桜小路さん困ってるじゃん!」

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