あの足があがるまでに
そして俺は優哉さんにおんぶで運んでもらった。すると驚くことが。


「・・・・あ。ぼく?・・」
「・・・あ、あの時の・・・お姉さん・・・・・。」

そう、同じ痛みのとき看護してくれた名も知れぬお姉さんがいたのだった。
向こうも気づいたらしくこちらを向いて首をかしげている。

その顔がなんとも可愛らしくて。


そのお姉さんは俺の方に寄ってきて、視線を下に落とした。


「ぼく・・・。またやっちゃったのね?」
「あ・・・はい・・。すこしまえから痛みが・・・・」


するとお姉さんはハッとした顔でかたまった。



「・・・・痛くなる前にピリピリしたりした?」
「・・・・・はい。しびれたような・・・」


みるみるうちにお姉さんの顔は青ざめていった。


「それ・・・・糖尿病性神経障害性関節症よ・・・」
「・・・・・なんですかそれ・・・」


「糖尿病による合併症よ。最悪、足が変形したり足を切断したりしなければならない病気よ・・」

「・・・・・」

「なんでっ・・・・なんであの時もっと早く気付いてなかったのかしらっ!」



「そんな・・・・」



頭を鈍器で殴られたようなかんじ。

俺の未来がどんどん黒く染まっていく。

明るく真っ白な未来が、今の言葉によって真っ黒に、真っ黒に染まってゆく・・・・・・。
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