せんせいのせなか






「笑ったら、ちゃんと可愛いんだから」

「っ……、」



バクバクと心臓が跳ねた。

一瞬にして顔が赤くなる。



「!そうだ」



にひ、と何かたくらんだ笑みをした先生は柵からトンと降りた。




「俺と一緒に、青春開花しようぜ!」




自信満々の笑顔。

揺れる髪。

爽やかに吹く風。

オレンジ色に染まる屋上と空。



ざわりとあたしの心がゆれた。




「……する」






瞬間、あたしは先生に恋に落ちたのだ。










< 13 / 21 >

この作品をシェア

pagetop