love is over?

3

まっすぐ帰ろうと思ってた。

―――でも。
なんだか家に帰りたくなかった。

当たり前だよ。

家の家事は全部ワタシの仕事だから、
ホントはすぐ帰んなきゃいけなかったんだけど。

なんとなくそんな気分だったから、
ワタシはファーストフードの店に寄ることにした。

店の2人席に腰かけて、ワタシは昨日の<あのこと>を思い出してた。

お父さん。
いや、あんなヤツ、お父さんじゃない。

<あいつ>はいきなりワタシを襲った。

「いいだろ?ユカ?」
とか言って、興奮してた。

すごく気持ち悪かった。
吐きそうだった。

ワタシの<ハジメテ>。

好きになった男の子のために大切にとってた、ワタシの<ハジメテ>。

それが<あんなヤツ>に奪われるなんて。

痛かった。抵抗した。

でも。

アイツはワタシを押さえつけて。


正直、思い出したくなかった。
だからワタシは、なにも考えないよーにしようと思ってたんだと思う。

それでも。

思いだしてしまう。

クソ。あんなヤツ、本当に死ねばいい。

最低の人間だ。

実の娘じゃなくても、ワタシはアイツの娘ってことになってる。

実の娘じゃない?

そう、アイツとワタシは血がつながってないんだ。
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