秘密なこと
亮さんは私の手から携帯をひったくった。

「…もしもし雅也君?」


「あ、亮さん返してください!!」

でも亮さんは私の言葉なんか聞かずに雅也と電話を続ける。


「…うん。


…いや、さっきまで写真を選んでたりしてたから。


…いるよ?俺のすぐ傍に。」

何を話しているかわからない…


急に亮さんが私の肩をグッと引き寄せた。

「あ、亮さん!?」


亮さんは、ただにこりと笑うだけで肩から手を離そうとはしなかった。

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