秘密なこと
学校に着いて、上履きに履き替えて廊下を歩いていると


ドンッ!

と背中を押された。



そのまま前に倒れる。


「痛っ…」

「あれ?まだ学校きてたんだ。杉田さん?」



そう言って笑っているのは高橋雅也。


「………。」私は黙って立ち上がり、スカートに付いた汚れを落とす。



「高橋君、何でこんなこと続けるの?他の子はもうしてこないのに。」


「だって杉田さん…目障りなんだ。朝からそんなブサイクな顔見せられてもな…。」


「………見なきゃいいじゃない。」


「何で俺がお前を見ないようにしなきゃいけないんだよ。お前が消えればそれで済む。」



「はぁ…。意味わかんない。大体さ「雅也〜♪」


私の言葉が高橋君の周りに群がり始めた女子達によって遮られる。



「お〜おはよう!!」


高橋君も声の調子を変えて女子達と会話を始める。
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