【短】ひこーき雲
「じゃあ…バイバイ。」

俺は立ち尽くす彼女にそう言って、駅へと向かった。


「………谷川君!!」

彼女が俺を呼ぶ声がする。


振り返るな、

振り返っちゃダメだ。


いつか、君へのこの想いは

飛行機雲のように、消えてくれるのかな………。





家に入る前、何気なく見上げた空には、


白いラインがきれいに伸びていた―――。


「今さら…

遅いんだよ…。」

小さく呟き、家に入る。
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