キミに真心をこめて

『佐瀬、何やってるんだ??』


ぼんやりと考え事をしていると、後ろから声をかけられた。


『ほ、星先生!!??』


そこに立っていたのは、顧問の星先生。


時計を見ると部活はすでに始まっていて、星先生は明日の練習試合の連絡事項を言うため道場へ行く途中だったらしい。


『もう部活は始まってるよな??こんな所につっ立って何してるんだ??』


口調は優しいが、背後に“さっさと部活へ行け”オーラが見える…。


『すいません!!い、今行きます!!』


それだけを言うと、俺は逃げるように道場へ走った。


今は明日のことだけに集中しよう。


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