響け、空に―

孝side

「あっ笑美ちゃんが…」

前にいる小沼がつぶやく。


俺はさっきまで教室にいたけれど、小沼に突然ここに連れてこられた。


「何だよ、笑美子がどうした?」

ひょいと覗くと、笑美子と伸が二人で歩く姿。


「笑美ちゃんね、入江に告られたんだって!!それで今日、返事するんだってさ」


「…は?」

今日…?聞いてないぞ?


「どうなるかなぁ〜あの二人。

……いいの?放っておいて。」


「別に…関係ない」

俺はどっしり構えてる。そう決めたんだ。

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