響け、空に―
第三話
一日の最後の授業は数学だった。

授業終了まであと二十分。


「よしっ、じゃあこの問題を前で解いてもらおうかな。えーっと今日は二十三日だから二十三番!!


高木、解け!!」

私は先生に指されたことに気づかず、


《そういえば今日…まだ笑ってないな。決心したのに。

確実に皆が気づく時?いつだろう…》

などと考えていた。


「高木ぃ!!」

先生に大声で呼ばれ、私は考えるのをやめる。


「ほらっ、この問題解け」


「……はい。」

私はノートを持って席を立った。
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