意地悪てぃーちゃー
前に指導室で話してた時に、暖房が原因で倒れたことがあった。

あん時は、井澤に怒られたなぁ。


暖房に弱い体質やのに、何時間も暖房のついてる部屋居ったらそりゃ倒れるな。



「あん時は、真剣焦ったからな。本間にストーブは大丈夫やねんな?」


「ごめんごめん。うん。多分大丈夫。」


井澤は苦笑いを浮かべながら、うちを見ていた。


「多分って…。しゃーない。ストーブ切るで。」


「はっ?寒いやん。無理無理無理。」


井澤はうちの言葉は無視で、ストーブを切った。
寒いのを我慢しろと?

井澤はそのままさっきまで座ってた席じゃなくて、ソファーに移動した。


「ほら、こっち来い。」


うちは言われるがまま、井澤の座ってる隣に座った。
いやいやいや・・・
これってマズいんちゃいますの?


「これ足に掛けとき。こんだけ近かったら、寒く無いやろ?」


井澤は自分の着てたジャージの上着を脱いで、うちに渡した。


「ありがとう。先生は寒くないん?」


「んっ?心の温もりで寒くないわ~。おっ照れてる照れてる。」


そりゃ照れるやろ。
ようサラッとそんな事言えるわ。


「別に照れてないもん。でも、この状況で誰か入って来たらヤバイよな?」


「んっ?まっ気にすんな。スリルあって楽しいやろ?さて、成績の話ししよか。」


ダメだ…
スリルとか求めてないよ。
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