僕らだって恋をする。
「な、何もねえよ!!

…今日席替えだってな。俺はパス。お前らは?」

あのことは俺と遠藤だけの秘密にしたいから、何も無いと嘘をつき、話をそらした。

許せ!!章斗、修吾!!


「俺もパスだよ。」
章斗は本に目を戻す。


「同じく〜ってああ!!」

修吾がゲーム機を空に向けて持ち上げていた腕を一気に下ろす。


「死んだ?」


「死んだ…。あとちょっとだったのに〜!!」

じたばたと手足を動かす修吾を横目に見ながら、俺は寝転んだ。


ぽかぽかと暖かく、空は青く澄んでいる。
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