僕らだって恋をする。
号令がかかり、授業が始まる。


先生は淡々と説明をしていった。

「じゃあここを誰かに…」

そう言って振り返った時、俺と先生で目が合った。


「……じゃあこの問題を」

《ああ、当てられるんだろうな…》


「仲里、仲里凛香さん。答えてください。」

凛香ちゃんが立ち上がって
「二酸化炭素です」

と答えた。


当てられ…なかった?

「正解です。」

森坂先生はそう言って再び説明を始める。


「せんせー、珍しく大谷君が授業に出てますけど?」

よっぽど俺に当てさせたいんだろう。

誰かがそう言った。


< 45 / 158 >

この作品をシェア

pagetop