側にいて…
下校時間
「はぁ~」「どした?1人でため息ついて」そこには空雅君が立っていた。「ビックリしたぁーー!別にため息つきたくてついてるんじゃないよ。空雅君のお兄さんが原因で疲れたの。」私は教室を出て歩きだした。「あー。噂ね。気にすんなって!その内消える事だろ!?」無神経な空雅君に腹がたってしまった。「私の気も知らないくせに!朝からどんだけの女の子ににらまれてると思ってんの!?すごい怖い…。」言ってしまった。「・・・」空雅君は何も言わず私の目を見ていた。思わず目をそらした。「ごめん…。もぅ私帰るから1人にして」私はそのまま歩いた。空雅君は私の横を歩いた。「無理。いつ兄貴がお前を襲うかわからんし」襲うって…。でも なんだかうれしくて私はうなづいた。門を出ると予想どうり神木先輩がいた。「おぉ~。空雅じゃん。俺の女も一緒じゃん。何やってんの?」私はだまってうつむいたままだった。「よぉー兄貴。別に兄貴の女じゃないだろ?だかた今からデートだよ」神木先輩はゆっくりとこっちに向かってきた。「は?俺の女にいずれかなるんだよ。」そう言って私の腕をつかんだ。「痛いっ!離してよ!私は神木先輩の女になるつもりないし」私は腕を振り払って空雅君の横に戻った。「ほらな!嫌がってんだろ?」「クソ!とりあえず今日はいいわ。じゃぁな」神木先輩はすんなり引いてくれた。「おい。大丈夫か?」私は はっと我にかえった。「っあうん。腕は少し痛いけど大丈夫」「よかった。あの兄貴 彩夏の腕を痛めやがった。ゆるさねぇー」空雅君の目つきが変わった。 今彩夏って言った?もう1度彩夏ってんでほしい…。バカだな私。空雅君はただ私の名前をよんだだけ。でも 私はドキドキしてる。期待させないでよ。好きになったらダメ。傷つくのは私。でも心は言うことをきいてくれない。どんどん空雅君にはまってしまう。そんな私が情けない。
「ん?どうした」空雅君は私の顔を覗き込んだ。「ううん。なんでもない。」本当はなんでもないわけない。また自分に嘘をついた。「そっか。家まで送る」空雅君は私のカバンをとりあげた。「わっ!そんな家までって、悪いよ!」「うるせーよ。男が送るって言ったら女は黙って行為に甘えろ」空雅君は照れ臭そうに頭をかいた。「ありがとう。…じゃーお願いします」なんだか恥ずかしい。まだ会って間がないのに前から知ってたみたい。
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