年上王子様とのアリエナイ××②
第三章 近付く距離、離れていく気持ち

理恵ちゃんの恋




「夏休み、会いに行くの?」



終業式の帰り道。

学校を出たあたし達は二人で学校の近くにあるカフェに来ていた。



「うーん・・考え中だよ」



注文したケーキセットを見ながら答える。


明日から夏休み。



実を言うと翔さんのところに遊びに行きたいって思ってるんだけど



「そうだよね、北原さんは仕事で忙しそうだもんね」

「うん・・」



そうなんだ

翔さんとはあの家庭訪問から一度も会ってない。

電話やメールはちょくちょくくれるけど

仕事がどうやら大変忙しく、東京中心に活動してる。

しかも最近では海外出張も多いみたいで。

無理して体をこわさないといいんだけど。


「無理矢理押し掛けてみたらいいんじゃない?」

「え?」

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