2つにわれたチョコレート【完】
「軽く掃除しよっか。咳でそー」
アリスがほうきをだして床をはく。
たまっていた埃が舞った。
気づくと、あたしらが立っていたところは、上履きのあとがついてる。
軽く掃除をして、あたしたちは椅子に座った。
隣に座った乃愛が、優しく背中をなでる。
「黒山と渡辺でしょ。しつこいよねー。
黒山のこと、好きじゃないでしょ?」
アリスが椅子の背もたれに体重をかける。
ぎしっと嫌な音がした。