お嬢と執事




「私。間違ってた。自分だけが不幸とか、幸せになれない、なっちゃいけないとか。」







「それは違うぞ。幸せなんて人それぞれ違う。その人にとって結婚が幸せだったり、俺みたいにお前の笑顔を見れるだけで幸せな気持ちになったり。どんなに小さな幸せだってその人にとって幸せって思えれば、幸せなんだよ。」






「え?」






「だから…」






「だから?」






「この先は自分で考えろ。」






「それと、俺が奏汰に連絡するから番号教えろよ。」





「え?あ。うん。」






なんかとっさの出来事に頭が付いていかないけど、悠汰の言葉でなんかふっきれた気がする。





話してよかった。






悠汰と出会えてよかった。







< 91 / 127 >

この作品をシェア

pagetop