オルゴール


涙が、ぽろぽろと流れる。

何が、起きていたんだろう?


さっきまでとは、全然違うの。

とてもとても、安心する。


「……おか、さ……」


怖かった。

すごくすごく、怖かったの。


でも、動けなかったの。

麗菜と離れたら、ほんの少しの安心すらも、なくなってしまうと思っていたの。

麗菜がいるから大丈夫って、思いたかったの。


――あの子はもう、いないのに――


私は、ずっと泣いていた。

母は泣きやむまでずっと、背中をポンポンと叩いてくれていた。

そのうち自然と瞼が重くなり、久しぶりに深い眠りへと落ちていた。
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