オルゴール


はっ……!!


夢を、見た。

麗菜が、泣いていた。

私の名前を叫びながら、呼んでいた。


まるで、助けを求めているように……。


今のは、姉の記憶?

私に、助けを求めていたの?

あんな風に、感情的になっている姉は、見たことがなかった……。


きっと……とてもとても怖かったんだ。

なにかに怯えていたんだ。


怯えながら……亡くなったんだ……。


「……っ」


涙が、溢れてくる。

ようやく止まったと思っていたのに、また涙が溢れてくるなんて……。


そうだよね。

私は……双子として、家族として、姉を愛していた。


ずっと一緒だったの。

何もかも、共有していたの。

共有していた、はずだったの――。
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