ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

「そういう訳で、一緒に航海するのは、あと3回になった。

残念だが、これでいい。

冷静に対応するのも、いつか限界になりそうだ」


「え?」


「すぐそばにいるのに、触れることすらできない。

君がひとりで男性客の相手をするのを見ていると、心配で仕方がない。

夜中、私の部屋に誘うメールを送信しようとして、踏みとどまった。

……今だから言うけど、な」


パーサーからコウさんに戻った瞬間、だった。


私だけじゃなかった。

近くにいるだけで、つい触れたくなるのも。

パーサーが女性客に笑いかけるだけで、ちょっとだけ不安になるのも。

夜中、誰もいないデッキに誘ってみようかな、と考えたのも……。


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