ハッピー・クルージング~海でみつけた、愛のかけら~

お客様の乗船開始時間まで、あと30分。

清掃担当業者が下船して、乗務員は私達だけとなった。


お客様をお迎えするまでに、全ての客室をチェック。

コウさんは、乗船名簿を見ながら、陸の職員と打ち合わせ中らしい。


私とまどかは、先輩の石田さんから仕事内容を教えてもらっていた。


石田さんは、私達より5年先輩の27歳、だそう。

かつて、ミス・キャンパスにもなったという、とっても美人なパーサー。

去年から国内クルーズに異動したそうで、その理由が『結婚したから』だと教えてくれた。


「あなた達も若いうちにどんどん海外航路を担当しておくといいわ。

結婚したら、退職か国内航路か……それも妊娠するまでだから」


そう言って、笑っていた。


「うちのチーフもね、新人研修の担当だから今は国内航路にいるの。

だからあなた達が慣れたら、一緒に海外航路へ行くはず。

厳しいけれど、とても仕事のできる人だから、いっぱい勉強させてもらってね」


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