花嫁と咎人


「…あ、あれ?あなた達、いつから仲が良くなったの…?」


思わず私が聞くと今度は二人して笑いながら、


「なんかさ、こいつ案外良い奴でさ、話したら気が合っちゃって。」


「いや、ハイネさんには敵いませんよ、そんな堂々と…」


「何言ってんだよ、アンタに言われたくねぇって。」


だとか何とか言ってはぺちゃくちゃ話しては意気投合。


ワケが分からないまま、


「何を…話したの?」


そう問いかけると…


「参考書詐欺の話。」


「あ、でも私はした事ありませんからね!」


「嘘言うなって!」


「本当ですから!」


また二人で話しては笑った。

全く意味が分からなかった。
さっきまで斬り合いになりそうな雰囲気だったのに…

一体これはどうした事かしら…?

男の人ってこんな風なの?


良く分からないわ…。


すると、コレットがまたシチューを注いで、レネがそれを渡す。


「ま、取り合えず、皆食え!」


そう言っては、にっこりと微笑んだ。
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