花嫁と咎人

『…でもね、痛いの。』


醜いほどに、赤く爛れた顔。
血まみれの顔が俺を見つめて離さなくて。


『ハイネが守ってくれなかったから…私、』


腹部に突き刺さった短剣。
彼女はそれを自ら抜くと…今度はそれを振り上げ…






『死ンジャッタ。』


「―…!」




――――…ドッ。








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