ブラック or ホワイト



ドアを開けると、そこには森さんがいた。


「…お腹空いたでしょ?良かったら食べて?」

森さんは料理が置いてあるトレーを持っている。


「どうぞ。」

私は森さんを部屋に入ってもらった。


「ありがとう。」

森さんは優しく微笑む・・・


そして、トレーをテーブルに置いた。


トレーには、レタスとカブのスープ,リゾット,ラタトゥイユが綺麗に皿に盛り付けられ、のせられている。
リゾットの上には、ソースで模様が描かれ、芸術的だった。
飲み物は特製グレープフルーツジュース…。


「美味しそう・・・」

私は思わず声を出す。


「美味しいわよ?この料理はね、カブとレタスが入ってるから…不安な気持ちを和らげてくれるわ。グレープフルーツジュースも同じ効能よ。」


森さんの優しさがたくさん詰まった料理。

その優しさと森さんの笑顔が心に染みる。
不安と寂しさ。今まで募らせていた気持ちが涙に変わった━━━。


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