ブラック or ホワイト
星斗君の声が部屋に響き渡る━━━…
星斗君の声に敬太は振り向く。
「敬太…。俺…このまま奈央ちゃんと健ちゃんと暮らすよ。
俺…ずっと敬太と暮らす事だけ考えていたんだよ?
だから、奈央ちゃんと健ちゃんに沢山ワガママ言って困らせちゃったんだ…。
敬太と一緒に遊んだ方が楽しいとか…
全部敬太と比べちゃって…ワガママ言っちゃって…」
涙を貯めながら、一生懸命話す、星斗君。
敬太はゆっくりと星斗君に歩み寄る。
そして、しゃがみこみ…
星斗君と同じ目線になった。
「…星斗ありがとう。でもな、ちゃんと言うこと聞かないと、アカンよ。」
敬太は星斗君の頭を撫でながら、優しい目線を送った━━━…
「…ごめんなさい。
奈央ちゃんと健ちゃんの喧嘩の原因が俺にあったんだ。
“教育ほうしん?が甘すぎるから星斗はワガママになったんだ!”って
…健ちゃんが一方的に奈央ちゃんに言ってるのを聞いちゃった。この場所で。
他人に近いのに、奈央ちゃんと健ちゃんは俺を必死で3年も育ててくれた。
だから、奈央ちゃんと健ちゃんの気持ちに答えたいんだ。恩返しがしたい。」
星斗君は力強く言う。
真っ直ぐ、敬太を見据えて。
「そうだな。」
そう言って、敬太は星斗君の頭をぐちゃぐちゃと掻き回した。
「やめろ敬太ぁぁぁ!」
「やめへん…ハハッ…星斗の頭ボサボサやん。」
2人の笑い声が部屋に響いて━━━…
「やっといつもの敬太だ…」
満面の笑みで敬太に抱きつく星斗君。
「ごめんな、星斗。辛い思いさせちゃって。
…これからも離ればなれ…なんやね。寂しくなるな。」
敬太は、目を細めて少しだけ悲しい表情をした━━━…