ブラック or ホワイト


石段を上り、島岡さんの車がある駐車場に戻る・・・



「島岡さん!!お待たせしてすみません。」

金田さんが小走りで、島岡さんの所に向かう。

私達は金田さんの後について走る―――


「いいんですよ。蒼島の海はどうでしたかね?」



「海が青いんで、海の中が透き通って見えました♪
蒼島の海って波が高いんですね?」



私は島岡さんに訊ねる。



「いいえ。蒼島の海は…波がないってほどに静かなんですよ―――。この波じゃ・・・明日は嵐ですね。」


「嵐!?」



島岡さんの言葉に私達は声を合わせて、驚いた。


「どうも、明日の天気が悪いみたいでね・・・」

島岡はさんは眉間にしわをよせた。


「天気悪いんかぁ…。」

敬太がポツリ言う。



私達は車に乗り込み、ペンションに移動した―――





< 58 / 427 >

この作品をシェア

pagetop