氷雪花Ⅱ
ほっ、と安堵のため息を皆が零す


「私の本当の名前知りたい?」

こくん


頷く


フッ

私は悲しく笑った


「私の本当の名前は・・・、結城 月(ゆうき るな)

月と書いて、ルナと読むのよ」


月か・・・


あの日も、こんな綺麗な満月だった

私は、一人窓から見える月を眺めていた


今日は三日月


「私の家族は今から、十年ほど前にある人に殺されたの

だから、その人を殺すため私は「殺し屋」になった

・・・「力」を得るために」


白愛は自らの右手を見ながらそういった

握り拳を作って今にも血が出てきそうに震えていた


「・・・そして、私はもう「人間」ではないわ

ありえない存在よ」


私は自分のウィッグとカラコンをとった


「「「「・・・!!」」」」


驚くのも無理はないわ


この前よりも艶が出てる・・・


また、強くなれたのね


「・・・それは地毛?」

「そうねぇ・・・

地毛でもあるし、そうでもない

私は、生まれた時はちゃんと黒髪だったのよ


組織に入って、薬の副作用なんかでこうなった



私は「永遠」の「破壊」なのよ」


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