MIRACLE STATER〜大ッ嫌いな幼なじみ〜


というか……。


響の名前も話題も、自分からは口になんてしなかった。


あれだけ仲の良かった響とわたし。


一瞬にして今まで二人で作り上げたものが崩れ落ちた。


だけど、わたしもそれを再び積み上げようとは思わなかった。


もちろん、響もそうだったと思う。


だからこそ、お互いの事、毛嫌いして避けて……。


大っ嫌いで、もう、二度と言葉を交わすことなんて、ないと思ってた。


むしろ、そのほうがよかったのかもしれない。


大っ嫌いなままで響を避けてた方が。


その方が、どんなに気持ちが楽だっただろう……。





< 109 / 288 >

この作品をシェア

pagetop