王子様はご主人様!?
ThirdLove

気づいた気持ち-花梨Side-



「――…りん…花梨っ!!」


「…ふえっ?」



「ふえっ?じゃないわよ。」


全く…とため息を吐きながら、ホットコーヒーを口に含む唯



「ご、ごめん…。な、なに?」



「今日の花梨、なんか様子変だよ?体調が悪いとかなら買い物やめよっか?」



「うぅん!体調が悪いわけじゃないんだ…」



休日ということもあり、唯とショッピングに来ていたあたし



でもつい、昨日のことが頭から離れない…



カフェで休憩してる今でも……



「何かあったの?」



「そ…それは……」



「輝くんでしょ?」


――ドキッ



「なんでわかったの?って顔してる。」



「っ……」



「最近花梨、よく輝くんのこと見てるからね〜。」



「えっ!嘘っ!?」



「ほんと。花梨は分かりやすいからねぇ〜」



「っう〜」


否定出来ないのが悔しい…



「で?何があったの?」



言うまで逃がさないわよ。と訴えているような唯の目


に、逃げられない……



「キ……」



「き?」



「キス…しちゃったの……」


「は…?キスって……まさか!輝くんと!?」



「う…うん……」



なんか恥ずかしくて、ついうつ向く



「よかったじゃんっ!」



「……は?」


よかった?ですと?



「花梨も輝くん大好きって言ってたでしょ!?両思いじゃんっ!!」



輝くん大好き?


「って、それは違う!あたしは王子様の輝くんが好きなの!?」



「は?輝くんは王子様でしょ?」



そ、そうだった……



みんなにとってはあいつは王子様だった……



「と、とにかく両思いっていうのは無いからっ…」




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