王子様はご主人様!?


それから授業を受け、放課後を待った





「……来ない」



なかなか開かないドアを見つめ、約30分…



「はぁ―……」



花梨は来てさえくれないのか……


ダメージを受けながら、頭を抱えるようにソファーに座り込んだ……その瞬間



――ガラッ…



ゆっくり開いたドア


「花梨……」



うつ向いて視線を合わせようとしない花梨


でも今は来てくれたことが嬉しかった。



「か…「もうっ…!」



「えっ…?」



俺の言葉を遮って、叫んだ花梨


「もうっ…やめてほしいのっ!」



「何をだよ?花梨?」



「っ…そうやって花梨って呼んだり、気まぐれでキスしたりっ…。そんなこと、しないでほしい……」



気まぐれ……?


あのキスが……?




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